寶劔の秋酒です。
バランスの良いお酒だと思います。
入りはメロンバナナ様の甘い香り。
感じるものの、特段強いという訳ではありません。
酸味は中程度〜弱め。
香りとのバランスは取れています。舌がややざらつきますが、そんなに強いとは感じません。
香りはやや切れます。
甘みも中程度〜弱め。
じーっとうすく甘みが続きます。酸が消えると甘みが伸びるように見えますが、力価として上がっているとは言えません。
そのまますーっと味が切れていきます。
後味の盛り上がりも嫌なところもなく、すっと飲めます。
全体的に飲みやすく、何にでも合う優等生ですね。
最近の寶劔はこのバランスをずっと保っている感じがして、とても良いなと思っています。
食中酒に。
ご馳走さまでした。
飛露喜の愛山です。
蜜のような甘さが際立つ、後味スッキリとしたお酒だと思います。
入りはややメロン様の甘い香り。
ただ、その香りはそう長くは続かず、蜂蜜のような糖蜜のような濃厚な甘い風味が直後に続きます。
酸味は中程度。
やや舌にピリピリくるレベルですが、糖の甘みが濃いために、あまり印象にありません。
ただ、口にして2〜3秒は濃厚な甘さを感じるのですが、そこからの味の落ちは早いです。
後味盛り上がることもなく、急速に味が切れていきます。
少しアルコールの苦味を感じますが、逆にいうとそれを感じるくらい味が切れるのが早いです。
べとつきもなく。
入り口濃厚ながらもスッキリしているお酒です。
水炊きとか良さそうですね。
ご馳走さまでした。
豊久仁のひやおろしです。
トップの香り広がる、柔らかなお酒だと思います。
トップは少し熟したメロン様の甘い香り。
柔らかく大きく広がります。
ちょっと干し柿のような香りも。
酸味は中程度。
香りをスパッと切る感じですが、香りが大きいので6割くらいしか切りきりません。
甘みは少し弱め。
ただ香りが全然減衰しないので、香りと乗って甘い風味が時間経過とともに強くなります。
その割には口にして5秒くらいですっと風味が消えていきます。
後味はやや苦さを残します。これは香り系のお酒の特徴。
べとっともせず、トップミドルの厚みとは対照的ですね。
酒席では中盤以降のお酒だと思います。
存在感あり。
ご馳走さまでした。
あぶくまのひやおろしです。
しかも原酒。
甘酸っぱい香りがツンとする、まるい香り系のお酒だと思います。
入りはメロンバナナ様の甘い香り。
じわっと大きく広がって行きます。
酸味はそこそこ。
しっかりと香りを切ります。
舌奥にピリッと感じるくらい。メリハリあり。
甘みは抑えめ。
ただ、アルコール様のとろみが全体をまとめています。
少し渋いですが、香りが落ちるのに合わせてアルコールの甘みが少し立ち上がり、全体的なバランスとしては良し。
原酒なのに、全体的にまろっとまとまっていて美味しいです。
キンキンに冷やすより、少し温度上げたくらいがじーっと美味いです。
良いですね。
ご馳走さまでした。
凱陣の純米です。
甘渋系のトップ寄りのお酒だと思います。
トップはメロン様の甘い香り。
ただ、そこまで強くはありません。認知できるくらい。
酸味はそこそこ。
舌にピリッとくるくらいの強さはあります。
しっかり香りをリセットしますね。
甘みは中程度から少し弱め。
綺麗な糖の甘みです。
ここに、檜のような若干ゴムのような茶渋のような渋みが来ます。
この渋みが豊か。酸味とも繋がりますし、ある意味一癖。されど癖になる味です。
全体的な味の作りが綺麗ぶん、この風味が評価を二分すると思います。
一杯目には辛いかな。そこそこ酔っ払って来て、舌にも味が乗ってくる頃になると、ウイスキーのような印象を受ける気がします。
これが凱陣の良さかなあと。
ご馳走さまでした。
寶劔の八反錦です。
キレよいお酒だと思います。
トップはベリー様の香りがしますが、あまり強くはありません。
その後の乳酸様の酸味(口にして1秒後)がこのお酒の立ち上がりです。
ほのかに香り立って直ぐに酸味。
舌ザラザラします。ピリピリはしませんが、強め。ややキュッと口が締まります。
甘みは中程度から弱め。
酸味よりは弱いですけど、繋がり、酸味を和らげてくれます。
そこで少し弱まったのち、すっと味が切れます。
ベトベトすることもなく、非常に飲みやすい。
こちらも食中酒として飲み疲れしないお酒ですね。優等生。
甘みが薄い分淡麗と言うのかも。ミドルの風味は豊かですが。
ご馳走さまでした。
紀土の純吟のひやおろしです。
控えめにまとまっているお酒です。
トップはマスカット様の甘い香り。
ただ、そんなに強くありません。爽やか。
酸味も中〜弱め。
ただ、トップの香りも弱めなので、そのバランスは取れています。
ただ、飲み終わりは舌ザラザラします。
甘みも薄め。
やや水っぽい印象を持つレベルですね。
ほんの少し檜のような渋みがします。
ただ、ほんの少し。違うお酒と比較するとほかの味があまりないから見えている印象。
甘すぎず、料理と合わせて飲む酒ですかね。
バランスはよく、かつ飲み疲れはないお酒です。
食中酒として優等生。料理なんでも合うと思います。
甘くないという意味では淡麗ですね。
香り系からは方向性変えたのかしら。
これまでの紀土の印象とは違いました。
ご馳走さまでした。
